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モチベーションを上げるためには

モチベーションの維持、向上というのは、生徒・学生・社員と歳を重ねようが、いつ聞いても何とも暗くなる言葉の一つでしょう。学習意欲、研究意欲、勤務意欲、販売意欲とか・・意欲というのは、高めなければ維持できないものとして捉えているので辛いイメージもあります。「高めなければ」と言いった時点で、今の自分には足りていないモノなのですから心は凹みます。マイナスからのスタートというイメージさえしてきます。

できれば、最初から少しでもプラスのところに自分を置きたいものです。その自分は、おそらく好きなことに気がついた自分だと思います。例えば、フィギュア作りなら徹夜も厭(いと)わないというようなものや、そこまででなくてもカメラが好きとかプレイリストを作るのが好きということに気がついた自分です。

意識しなくてもモチベーションが勝手に上がっていくのは、飲みに行くぞー!というような時です。構えなくても努力しなくても上がっていくモチベーションですから、そこにヒントがありそうです。

好きなことであることは知っているけれど、その理由が何であるかを言語化して明確にすれば、モチベーションが勝手に上がって行くものが見つかるはずです。しかし、好きな「理由」を書き尽くした先にあるものだと思います。言語化できるならモチベーションを上げるために必要なものは何かは既に分かってるはずですから。

そう考えると、モチベーション(=意欲)を上げるために必要なのは、言語化できなくなった先の「理由」ということになります。

その言語化できなくなった理由を見つけてあげる手続きが、大学で言えば指導教員の腕の見せどころでしょう。研究テーマを設定するときに「好きなことは何?」と尋ね続けているのは、理由が出なくなったときに「プラスのところにいるあなた」を見つけてあげるためです。そこには研究を進めたくなる、本人が気がついていない何かがあるからです。

そして、言語化できなくなった先の理由は「もしかしてこれ?」と尋ねてあげると気付く学生もいれば、何日かして自分で気付くことができる学生もいます。

そうやって見つけ出したものを研究テーマに上手く合致させてあげると、研究は一気に進むものなのです。

これは会社でも同じで、ある目的に対して、個々に異なる社員のモチベーションを強制的に上げさせようとするのではなく、個々に異なるモチベーションを上げるそのものを見いだして目的に合致させてあげることの方が早く達成するものです。