最近、学生へ平等に対応できていることがとても気持ちが良いのです。一対一の通話で進める演習でアイデアスケッチを見れば出来不出来は分かっても、真面目か不真面目かまでは分かりません。みーんな真面目に受けていると思えるから幸せなのです。
何かの拍子でマイクがONになって買い物に歩いているとか、彼女とお菓子を食べながら受けているとか笑える話はあって、許せるのは音だけだからでしょうか・・
もう一つ挙げるなら心の会話ができることです。感性に関わるデザイン演習ですし、顔が見えないということも話しやすいからのでしょう。コロナ禍での一人暮らしは、若いと言えども孤独感・焦燥感などが大きく、聞いていると本当に涙が出そうなくらい可哀想になってきます。しかし、吐露する内容は、深い自己洞察によるものですから、苦肉にも演習内容に活きてくるのです。
そうなのです。感性デザイン学という学問は、頭で深く想像することで分かることと、本人が体験することでしか分からない心の働きの二つが大きく関与するのです。勿論、体験したからといってそれが正しい訳ではありません。そこを間違うと社会学で言うところの「素朴概念」と同じで凝り固まった思考しかできなくなります。
